就学前の知能検査・面談はどんなもの? 内容や再検査の流れとは

2018/09/18│入学準備

 

 

小学校入学前に行われる知能検査・面談。知能検査がどのような内容なのか、対策は必要なのか疑問に感じているママさんは多いのではないでしょうか。今後の就学先を決定する材料になる知能検査の内容や再検査になった場合の流れをご紹介します。

 

 

学前の知能検査・面談とは?

 
就学前に行われる知能検査や面談は、「就学時健康診断」のうちの一つです。就学時健康診断とは、来年度に小学校入学を控えたお子さまを対象にした健康診断のことです。お子さまの身体の健康状態を確認するために行われます。また、疾病や異常を早期発見し、今後の治療や生活習慣改善にも役立てていきます。一方で、知能検査とは児童の知的発達状態を確認することを目的としており、そのためにいくつかの検査が行われます。
 
また、児童と先生が1対1になって行われる面談では、簡単な自己紹介や、出身幼稚園、保育園などが聞かれます。ただし、面談の有無や方法に関しては、自治体によっても異なります。また、面談内で知的発達検査を行う場合もあります。

 

実施時期

健康診断と知能検査を別と考えている方もいるかもしれませんが、どちらも就学時健康診断の中で実施される検査です。就学時健康診断は、一般的に10月上旬から11月上旬にかけて行われています。就学前年度の10月上旬ごろに、お住いの市区町村から就学時健康診断のお知らせが送られてきますので、詳しい内容はチェックしておきましょう。

 

親も一緒に受診するの?

どのような方法で就学時健康診断が行われるかは、各市区町村により異なります。ただし、一般的には児童は一人で検査を受けることになります。その間、保護者は別室で学校説明や就学準備の説明を受けていることがほとんどです。
 
保護者が一緒ではないことで不安に感じてしまうお子さまも少なくないでしょう。また、児童にとって、検査の内容は初めてのことばかりです。事前に当日行われる検査の内容を把握して、それをお子さんに伝えてあげることで、スムーズに検査を進めることができます。

 

気になる知能検査の2つの種類と例題

 

 
知能検査では、以下のようなことが行われます。
 

1. 知的検査
2. 言語検査

 
とは言っても、それぞれどのような内容なのか疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。難しくてできなかったらどうしよう?そんな不安もしてしまうかもしれません。しかし、それぞれの問題は決して難しいものではありません。
 
ここでは、知能検査で実施される「知的検査」と「言語検査」において、具体的にどのようなことが行われるのか、また、例題を挙げながら、それぞれの詳細を解説していきます。

 

1. 知的検査

知的検査と聞いて、少し難しい問題をイメージする人も少なくないでしょう。しかし、実際には身近にある果物や動物などを使った間違い探しや、◯△などを書く、絵を見て数が多い方を選ぶといった、非常にシンプルな問題となっています。
 
【例題】
 

  • 間違い探し:みかん、ばなな、りんご、犬の絵を見せて仲間外れを探す
  • 数の問題:絵を見て「どっちのイチゴが多い?」と選ぶ
  • 量の問題:ジュースが入っているコップの絵を見て「どっちが多い?」と選ぶ

 

2. 言語検査

普段の生活では話せていても、それが正しい発音であるかどうかは判別しにくいところがあります。言語検査では、専門の先生がお子さまの発音を聞いて検査をします。検査では簡単な言葉で行われるため、難しい言葉でお子さまが困ってしまうことはありません。
 
【例題】
 

  • 置換:五十音の中で別の発音に置き換わる(キリン→チリン、クリ→トゥリ)
  • 測音:イ段やサ段を発音する時に別の発音になる(キャラメル→シャラメル)
  • 吃音:言葉の出だしでひっかかる(おはようございます→お、お、おはようございます)

 

就学前知能検査の対策は必要なの?

 
「難しい問題が出たらどうしよう?」「再検査にはなりたくない」などと、知能検査に向けての対策が必要なのではと心配になるママさんも少なくありません。前述した例題を確認しても分かるように、知能検査ではお子さまが難しいと感じる問題は出ません。
 
難しく考えるのではなく、遊びの1つといった感覚です。そのため、特に対策などは必要ありません。日ごろからモノの数を数えたり、自分の名前を読み書きができたりしていれば大丈夫。また、お子さまが自然体で検査できるように、工夫されています。

 

知能検査で再検査になった! どうすればいい?

 
当日、何らかの問題があり知能検査で再検査になることも考えられます。それまでに何か問題を把握できていれば毅然とした態度で臨むことができますが、やっぱり不安に感じてしまいますよね。知能検査で再検査になった場合は、どうすれば良いのでしょうか。

 

問題なしとなる場合もある! 慌てないことが大切

初めての小学校で、周りには知らない人がたくさんいます。そんな中で、お子さまが緊張してしまうのは当たり前です。限られた時間の中ではいつも通りに回答することができなかったり、回答を間違えてしまったりすることだって十分に考えられます。
 
そのため、もし再検査の通知が受け取っても慌てないことが慌てないことが大切。なぜなら、すぐに通常学級へ通えないというものではないからです。ママさんの動揺が伝わると、お子さまも一緒に不安になってしまうことを忘れずにいてくださいね。

 

まずは再検査に行って直接原因を聞きましょう

再検査の通知を受けて、焦ってしまう方もいるかと思います。前述した通り、合格しなければ学校へ通えないというものではありません。また、入学後にお子さまが恥ずかしくならないためにも、検査に合格する基準は細かくなってきています。
 
どのような問題あるのか、再検査に行って原因を聞いてみてください。再検査の日時と場所の案内が来るので、再検査を受け、指導員のアドバイスを受けましょう。また、就学前のお子さまは、まだまだ発達途中。言葉の練習をして、上手に話せるようになるかもしれません。

 

知能検査や面談の前は、焦らずお子さまを送り出してあげよう

 
就学時健康診断の知能検査は、お子さまのみ別部屋に移動して行われます。もちろん、親御さんも心配してしまうと思いますが、お子さまにそれが伝わってしまうと、より動揺を誘ってしまいます。どっしり構えて、お子さまを送り出してあげましょう。
 
知能検査で指摘を受けると、不安に感じてしまうかもしれません。また、自分のお子さまが「発達障害」であることを言われれば、冷静に受け止め、納得するまでに時間がかかることでしょう。ただし、もし再検査になったとしても、重く捉えることなく、焦らずお子さまの様子を把握するようにしてくださいね。