【2018年度速報】土屋鞄のランドセルが売れていない?!他の工房系と差がついた理由とは

2017/09/04│お役立ち情報

 
土屋鞄2018年度のランドセル、売れ行きが悪い?!
 
夏から秋へとチェンジするこの時期。ランドセルの販売競争にも変化がみられました。毎年この時期になるとすでに売り切れとなっていた土屋鞄にまだ在庫があるようです。これは、売れ行きが悪いのか…?
 
今まで人気ランドセルの上位を争ってきた土屋鞄がなぜ低迷しているのか、検証していくうちに、3つのワケを発見しました。「なぜ、土屋鞄が売れていないのか」その理由を詳しくみていきます!

 
 

1.土屋鞄のランドセルはA4フラットに未対応!

 
ランドセルカタログを見ていると、もはやお決まりとなりつつある「A4フラット対応」の文字。しかし、土屋鞄のランドセルはA4フラットに対応していません!土屋鞄の公式ホームページにはこのような記載がありました。
 

A4クリアファイルがランドセルの内寸の最高部でぴったり入る設計です(A4フラットファイルやバインダーなど、大きめの教材には対応しておりません)。

土屋鞄公式HP

 
A4クリアファイルには対応しているようですが、A4フラットファイルには対応していないのです。A4フラットファイルがすっぽり入るランドセルを購入希望の方は、注意してください。

 

A4クリアファイル・フラットファイルって?

クリアファイルはその名の通り透明なファイル。フラットファイルは紙素材でできたファイルのことを指します。

 
〇一般的なA4クリアファイル・フラットファイルの大きさ

A4クリアファイル 高さ31 cm×横22cm
A4フラットファイル 高さ30cm×横23cm

 
土屋鞄のランドセルの大きさは公式HPによると、「高さ(最高部)31cm × 横幅 22.3cm × マチ(奥行き)11.5cm」となっています。
 
これをみると、「ギリギリ押し込めば…」と思うかもしれませんが、土屋鞄のランドセルにファイルを入れるとランドセルに圧迫されて歪んでしまいます。この状態が続くと、ファイルがボロボロになる原因に…。
 
ちなみに、A4フラット対応ランドセルを販売している鞄工房山本は、「高さ(最高部)33cm × 横幅 25.8cm × マチ(奥行き)20cm」。セイバンでは、「高さ(最高部)33.5cm × 横幅 26.5cm × マチ(奥行き)20cm」です。
 
たかが、1~2cmとあなどることなかれ。その違いで、ファイルが快適に入れられるかどうかが全く違ってくるのです!(A4ファイルが入るランドセルを希望の方は、33cm×25cm程度を目安にするのがオススメです)
 
このように、土屋鞄はA4フラットに未対応のため、ファイルが入るランドセルが欲しい人の選考からはずれてしまったと考えられます。
か」そのワケを詳しくみていきます!

 
 

2.機能面が弱い?他工房系で良いランドセルがたくさん!

 
土屋鞄のホームページを見ていると、特出した機能がなく、全体的にシンプルにまとまったランドセルを売りにしていることがわかります。
 
工房系のランドセルの中では今まで人気上位にいた土屋鞄。しかし、他の工房系がどんどん進化を遂げており、注目が土屋鞄から他へ移ったことも売れ行きが悪くなった原因です。

 

他工房・メーカーが進化

他工房では、シンプルな造りながら他と差別化した要素を含ませたり、メーカーでは、独自の機能を開発したりと、独自性を持つランドセルが生まれています。
 
例えば、工房系の中で今年売れ行きを伸ばした中村鞄は、背あて部分にNASAが開発して、シャトルの座席に使用されているという「シャトルクッション」を使用しています。
 
また、メーカー系のランドセルも新しい機能を導入。特にセイバンでは、「天使の羽」で体感重量を軽くしたり、耐久性を保つために独自開発したプレートを使用したりと、独自のランドセル開発を行っています。
 
さまざまな工夫を凝らし、進化している他工房やメーカーに比べ、シンプルな土屋鞄は見劣りしても仕方がないのかもしれません。

 
 

3.土屋鞄は他に比べ2万円近く値段が高い!

他工房系に比べ土屋鞄のランドセルが高いことも、売れていない原因のひとつと考えられます。では、本当に違うのか、金額の違いを、土屋鞄と似て、シンプルなランドセルを販売している、工房系の中村鞄と池田屋で比較してみましょう。
 

  牛革
土屋鞄 牛革 ベーシック:64,000円
牛革 コンビ:70,000円
牛革 プレミアム:73,000円
牛革 アンティークモデル:75,000円
中村鞄 牛革ボルサ:64,000円
牛革ボルサパステルクラシック:64,000円
池田屋 イタリア製防水牛革プレミアムカラーステッチ: 62,640円
イタリア製防水牛革プレミアムカラーコンビ: 64,800円
防水牛革クラシック シワ加工: 62,640円
半カブセイタリア製防水牛革プレミアム: 64,800円
イタリア製防水牛革 シルバーメタリック: 64,800円

 

  クラリーノ
土屋鞄 クラリーノ®・エフ ベーシック:58,000円
クラリーノ®・エフコンビ:64,000円
中村鞄 ベルエース:51,000円
ベルエースハートモデル:53,000円
ベルエースパステルクラシック:51,000円
池田屋 ベルバイオスムース カラーステッチ: 55,080円
マットクラリーノカラーステッチ: 49,680円
ツヤ消しクラリーノシンプルステッチ: 42,120円
マットクラリーノカラーコンビ: 51,840円

 
ざっくりそれぞれの工房をまとめると、
土屋鞄:牛革70,000円程度。クラリーノ60,000円程度。
中村鞄:牛革64,000円。クラリーノ52,000円程度。
池田屋:牛革64,000円程度。クラリーノ50,000円程度。
 
全体的に土屋鞄の値段が高いことがわかります。またランドセルメーカー・工房全体と比較すると、土屋鞄のランドセルは2万円程度値段が高いことがわかりました。

 
 

ランドセルは進化し続けている

なぜ、土屋鞄が売れていないのかを、さまざまな視点からみていきました。土屋鞄から、機能も豊富で値段も低い他のランドセルに、購入者が流れてしまったのも仕方がないことでしょう。
 
ランドセルは年々進化しています。新しい機能やデザインも続々と出てきており、メーカーや工房独自に開発した機能もあります。昔評判が良くても、今年はイマイチ…ということも。ランドセル購入時には、「コレ!」と絞らず、いくつか候補を出して比較をしてみるのがオススメです。