入学前の検診はどこで受ける?就学時健康診断の受け方と目的を知ろう!

2018/09/28│入学準備

 

小学校入学前に必ず行われる、「就学時健康診断」。お子さまの健康状態などを把握することを目的としていますが、一体どのような検査をするのか知らないという人も多いのではないでしょうか。本記事では、就学時健康診断の受け方や所要時間、診断内容をご紹介します。

 

 

就学時健康診断とは?

 
就学時健康診断とは、来年度小学校へ入学を控えたお子さまを対象にした健康診断のことです。これは、学校保健法により、次年度に初等教育を受ける予定である児童に対して、身体の健康状態と知的発達状態を確認するために行われます。
 
健康診断を受ける時点での健康状態を確認するだけでなく、母子手帳に書かれている既往歴や予防接種歴、成長歴などから、お子さまの状態を総合的に判断し、就学先選びや就学までに体調を整えるなどの準備に役立てるものです。

 

受診を拒否することはできる?参加できない場合は?

何らかの理由で受診を拒否したいという方もいるかもしれません。しかし、就学時健康診断の目的は身体の健康状態を確認し、通常学級への進学が適正かどうかを判断することです。これは、子どもが適切な教育を受ける権利を守るためでもあります。
 
ただし、当日体調不良などで受診が難しい場合があるかもしれません。指定日に健康診断が受けられない方は、入学予定行に関係なく、期間中に他の学校で受けることができます。その際は、各運営機関などに連絡をしてください。

 

就学時健康診断の3つの目的

 
就学時健康診断が実施される目的は以下の3つです。
 

1. 児童本人の健康状態を認識する
2. 疾病や異常を発見し、早期支援につなげる
3. 健診結果を就学先判断材料として活用する

 

1. 児童本人の健康状態を認識する

これまでにも、公的な乳幼児健診などを受けてきたかと思います。しかし、健康状態は受診するタイミングによって異なるもの。小学校に入学する前に児童がどのような健康状態であるのかをしっかりと認識をすることで、今後の適切な健康管理にも役立ちます。

 

2. 疾病や異常を発見し、早期支援につなげる

保護者だけでなく、児童本人も気が付かないところで疾病や異常が身体に起きていることも考えられます。普段実施しないような細かな検査を行うことで、早期発見にもつながります。入学時までに適切な治療や生活習慣の改善などにより、健康状態を回復するように促します。

 

3. 健診結果を就学先判断材料として活用する

児童にとって適切な教育が受けられるためにも、就学時健康診断は必要です。初等教育には、通常学級、通級、特別支援学級、特別支援学校という4つの選択肢があります。一般的な健康診断だけでなく知能検査も実施されることからも、就学先を決める際の判断材料として活用されます。

 

就学時健康診断はいつどこで受ける?必要な持ち物は?

 
公立・私立の小学校に関係なく受けることになる就学時健康診断。就学前年度の10月上旬ごろには、お住いの市区町村から就学時健康診断通知書が、入学準備の書類などと一緒に送られてきます。それでは、いつどこで受けるのでしょうか。また、必要な持ち物や当日の服装についてもご紹介します。

 

実施場所、日時

実施時期に関しては、文部科学省のガイドラインにより、11月30日までと定められています。一般的には、10月上旬から11月上旬にかけて行われることが多いです。場所は、お住いの学区の小学校で受診するのが基本となっています。所要時間は、受付なども含めて2~3時間以内です。

 

当日の持ち物

詳しい内容に関しては、事前に届けられる就学時健康診断のお知らせに記載されています。一般的には、保護者用、児童用のスリッパ(上履き)、就学通知書(必要な場合)、母子手帳、健康調査票となっています。また、保護者への説明会が行われるため、筆記用具なども用意しておきましょう。

 

当日の子どもの服装

一般的な、健康診断を受けやすい服装で訪れてください。内科検診では、聴診器を使った検査も行われるので、上半身が脱げる服装が望ましいです。また、時期的にも冷えやすくなっていますので、風邪をひかないようにストールやひざ掛けがあると安心です。

 

就学時健康診断の内容とは

 

 
一般的には、児童は一人で健康診断を受けることになります。その間、保護者は別室で学校説明や就学準備の説明を受けます。そのため、子どもが健康診断に対して不安に感じることもあるでしょう。事前にどのような検査が行われるのかを把握して、お子さんに説明しておくことをおすすめします。

 

健康診断

普段、大人が受ける健康診断でも実施されている項目です。
具体的には、
 

  • 眼の検査
  • 視力検査
  • 聴力検査
  • 耳鼻咽喉の検査
  • 歯の検査

 
などを受けることになります。注射などの痛い検査はありませんが、お子さまにとっては初めてのことばかりで不安に感じることもあるでしょう。それぞれの検査ではどういったことを行うのかを説明しておくと、当日もスムーズに進めることができます。

 

知的発達の検査

お子さまが適切な教育を受けられるように、知能検査も実施されます。一般的に精神発達、言語、情緒の側面から診断します。難しい検査を行うわけではありませんので、検査の対策は不要です。また、自治体によっては集団知能検査を行う場合があります。

 

面談

面接の有無に関しては、自治体によって異なります。実施される場合は、お子さまと先生による個別面談か親子と先生の三者面談のどちらかです。簡単な自己紹介や、出身幼稚園、保育園などが聞かれ、場合によってはここで知的発達の検査が行われることもあります。

 

アレルギーの確認

アレルギーがある児童向けに行われます。事前にアレルギー面談を申し込む場合と、健康診断時にアレルギーを申告し後日面談を行う2パターンがあります。面談を行う場合は、以下のことを事前に準備しておきましょう。
 

  • アレルギーに関する問診票
  • 保護者からのアレルギーについてのお願い、対応方法

 
また、面談時には主治医に以下のことを相談、確認しておきましょう。
 

  • 発作時の対応
  • 内服薬・吸入薬・外用薬・エピペンの保存・使用・投与方法
  • アレルギーの対応について

 

知能検査・面談の詳細はコチラ

 

不明な点があれば、事前に各自治体に相談をしておこう!

 
就学時健康診断の概要や持ち物などをご紹介しました。原則として、就学時健康診断は、就学準備の一環として受ける必要があります。就学予定の小学校が、児童の健康状態を把握し、健やかな小学校生活をサポートするために行われるのです。
 
都合がどうしても合わず受診が難しい場合などは、別日に診断を受けることができる場合があります。少しでも疑問点や不明な点があれば、各自治体に事前に相談しておきましょう。